災害の少ない旭川

旭川は自然災害が少ないことで知られています。

1 地震が極めて少ない

気象庁の地震データベースによりますと、旭川市では、2008年1月から2017年12月までの10年間で、震度1以上の地震の観測は、17回と少なく、最大は東日本大震災時の震度3の1回のみで、他は震度1から2と、全国的にみても、きわめて地震が少ない地域と言えます。

政府の地震調査研究推進本部が公表している「確率論的地震予測地図」の2017年版の、「今後30年間に震度5弱以上の揺れに見舞われる確率」では日本列島の中で、上川北部からオーツク海の内陸部の確率が下から2番目に低い3%以内になっているようです。

気象庁の地震データベースを見ても、ここ10年間の震度1以上の地震回数が50回以下の道内の市を調べてみると、
士別市9回、歌志内市12回、名寄市14回、赤平市14回、紋別市15回、旭川市17回、深川市18回、留萌市26回、網走市28回、砂川市29回、稚内市33回、芦別市48回となっており
上記の確率の低い地域にほぼあてはまるようです。

2 台風の被害が少ない

気象庁の過去の台風経路図によりますと、2008年から2017年10月現在までの約10年間において、日本に上陸した台風は28件(接近はもっと多くあります)あり、そのうち、北海道に上陸した台風は4件となっています。

また、上陸する場合、接近して通過する場合においても、北海道まで来るまでに熱低低気圧に変わっていたり、勢力を弱めていたりすることが多く、台風による被害はあまり多くありません。

3 火山活動

旭川近郊には東川町に位置する大雪山(旭岳連峰)があり、少し離れて美瑛町・上富良野町・新得町にまたがる十勝岳の2つの活火山があります。

大雪山は、活火山の対象ではあるも、有史以降記録に残る火山活動はありません。

十勝岳は、噴火警戒レベル1の活火山であり、有史以降、火山活動の記録が残っています。

1923年の大正噴火は、三浦綾子の「泥流地帯」の背景となった噴火であり、その後も、62年、83~89年までの噴火があり、その後は噴火はないものの、火山性地震、噴気、火口部分での発光はあるものの、現状では沈静しているようです。